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ノミ・ダニ・フィラリア予防について
2025年11月3日(月)
ノミ・ダニ・フィラリア予防について
【概要】
ペットの健康を守るために大切になるのがノミ・ダニ・フィラリアの予防です。
特に春から秋にかけてこれらの寄生虫の活動が活発になります。
今回はノミ・ダニ・フィラリアの予防期間やその重要性について解説していきます。
【予防の重要性と期間】
- ノミ:犬や猫に寄生し、強い痒みを引き起こしたり、瓜実条虫やヘモプラズマといった寄生虫を媒介したりする事があります。また人間にも感染し家庭内で繁殖する事があるため注意が必要です。
★予防期間→通年がおすすめ
ノミの発生は一年中認めるため、可能であれば通年での予防が理想的です。
特に気温が13℃以上の場合は冬でも活動が活発になるため注意が必要です。
- ダニ(マダニ):動物の血を吸い、バベシア症やライム病、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などの重篤な病気を媒介します。特にSFTSは犬から人に感染する可能性があり、重症化すれば死亡する事もある怖い病気です。
★予防期間:3~12月(当院では通年予防を推奨)
春から秋にかけて活動が活発になります。
- フィラリア:フィラリア症は、蚊を媒介して感染する寄生虫による病気で、犬では心臓や肺の血管に寄生し、重篤な循環器疾患を引き起こす可能性があります。猫も感染することがありますが、犬より症状が分かりにくいため注意が必要です。
★予防期間:5~12月
フィラリアの予防薬は、蚊が出始めてから1か月後~蚊がいなくなった1か月後までの期間に投与します。日本では一般的に5月~12月の予防が推奨されています。ただし、近年では地球温暖化等の影響で蚊の活動期間が延長しており、冬の間も感染する可能性が考えられるため通年での予防をお勧めする事もあります。
⚠重要⚠
フィラリア予防薬は「予防」ではなく「駆除」のための薬です。そのため、すでに体内に入ってしまったフィラリアを駆除する目的で投与されます。予防薬を1回でも忘れると感染リスクが高まるため、毎月確実に投薬することが大切です。
【予防薬の種類】
・スポットタイプ:背中に垂らすタイプ(経口薬を食べてくれない子におすすめ)
・経口薬(チュアブルタイプ・錠剤):おやつのように食べられるタイプ(ノミ・ダニ・フィラリアを同時に予防できる製品もあります)
・注射薬:犬のフィラリア予防に使用できます。当院ではお取り扱いがございません。
薬による予防だけではなくペットの生活環境を清潔に保つ事も大切です。ペットの寝床の清掃や、ブラッシング、散歩後にダニがついていないかの確認を定期的に行いましょう。
【まとめ】
ノミ・ダニ・フィラリアの予防はペットの健康を守るためにとても大切ですが、場合によっては人にも悪影響を及ぼす感染症を媒介する可能性があります。
『うちの子は大丈夫』と油断せずに定期的な予防を実施していきましょう。
獣医師 井戸俊佑
