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治療例

治療例 CASES

てんかん

2025年11月3日(月)

【概要】

てんかんとは不定期に繰り返し起こる発作で、脳の慢性的な疾患です。

てんかんの種類は「特発性てんかん」と「症候性てんかん」の大きく2つに分類されます。

(特発性とは原因がはっきりしないことを意味します。)

 

 特発性てんかん構造的てんかん
 

特徴

・若い子(6歳以下)で多い

・検査上明らかな異常を認めない

・1歳以下、6歳以上に多い

・脳の異常により発症する

治療・薬による治療・原因となる疾患の治療

 

上記のようにてんかんは若齢の子から高齢の子まで幅広い年齢で発症しうる病気です。

 

【検査】

・問診:予防歴、給餌内容、既往歴など

・身体検査:神経学的検査も実施することがあります

・血液検査:代謝性疾患、内分泌疾患、炎症や感染の有無の確認

・画像検査:レントゲン、超音波、MRI

・脳波検査

このように様々な検査を組み合わせて診断します。

 

【治療】

・特発性てんかん:薬を使って発作をコントロールします。治療の主な目的は、てんかんを根本的に治すのではなく、発作の頻度及び症状を最小限に抑えることです。これにより生活の質の向上を目指します。基本的には生涯付き合っていかなければいけない病気ですが、症状が落ち着いていれば薬を減らしたり、休薬できたりする場合もあります。(治療は定められた項目を満たす場合に開始します。)

・症候性てんかんは原因となる疾患の治療を行います。

 

【まとめ】

てんかんはどんなわんちゃん、猫ちゃんも発症しうる疾患であり、発症した場合は生涯に渡って治療を継続しなければならないことが多いです。継続的な治療の負担は、ペットだけでなくその飼い主様にものしかかります。私たちはそれらのストレスを少しでも最小限に抑えたい、そんな思いで治療しています。

てんかんの症状は様々なので、わんちゃん、猫ちゃんに変わった様子があれば動画の撮影をお願いします。

 

 

獣医師:倉橋 興平